【社長対談Movie#7】ハイブランドの製品も作れる機械が揃うアパレルメーカー~ARIC~<製造業>
- 2020/12/31
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安)こんにちは。たんばの仕事ローカルキャリアオンライン。
本日は、服飾の製造業のARICさんの会社へ伺わせて頂きました。
ARICさんはBEAMSさんとかARROWSさんとか、大きな服飾のメーカーさんの物もOEMで受託して製造などをされている丹波市の会社さんです。本日は社長のお話をいただけると言うことでお時間いただいております。どうぞよろしくお願い致します。
【吉原社長の経歴】
吉)私は元々美術とか若い20代の頃は演劇映画そういったものに関係した仕事をやっていまして、それである程度子供もできて生活があったんで大手の量販店に勤めることにしました。それで、そこでいろんな商品企画とか出店の企画とか企画関係をやったり、海外での商品開発をやっていて42歳位まで12年間その会社に勤めて、辞めて独立をしました。香港に事務所を作って香港から仕事を始めたような感じですね。その頃から中国ラインに入っていって、バックとか帽子とかそういった服飾雑貨の製造を始めました。その頃からのツテで色々と中国にパートナーができたりして、主にその後は量販関係の雑貨を大量に作ってやるような感じですね。
安)ちなみに中国にいかれていたのは何年前位?
吉)30年以上前ですね。まだこの会社が設立してちょうど30年ですか。ちょうどその頃最初はバックだけでやっていたのですが、どういう商売かと言うとサンプルを早く作って注文をもらったら一カ月で納品しますと言うようなスピード。
安)すごいスピード感W
吉)まずそれが1番の売りで。というか他色んなところがあって競争しようと思うと、何で競争するかと言うと値段で競争すると差がないので、「俺たちは時間で競争しよう」と言うような考え方で。全く新規に工場生産の拠点を作るわけですから、それらができる人たちを集めて中国で始めました。
【ARICの歴史】
吉)吹田に場所を借りていますが、本当高いんですよね。200坪の場所を借りたら、それこそ100万円ぐらいはかかる。丹波市のこの土地がちょうど空いているというか、私の先祖からあった会社が平になった時に、ここに工場を作ろうと。それで始めたんです。だけど、これも全くここで物ができるかと言うとここまで職人さん来てくれって言ってもなかなか来てくれないですよね。だから最初から機械化して、吹田でメーカーがしたものをこちらで裁断する。それを自動ミシンを使ったり自動機を使って組み立てると。それをパートさんでやってもらうということで、それでパートさんでも作る仕組みを考えたんですね。
【これからのARICについて】
吉)この工場をどう維持していくかと言う中で、前のように注文があれば維持できるけれども、できないのであればこれだけの設備をどうしていこうかと言うことから、有効に使うには自分のところで考えるよりも使いたい人に使ってもらうと言うことを考えた方が良いのではないかと。
安)なるほどそういう事業転換を今考えていると言う事ですね。
吉)それで、もしこういう機械を使ってものを作り出したい人がいると言うのであれば、この中で事務所も使えますし何か色々できると思うので、それをできないかなと。
私共も社内で自分でお店というか、自分で情報発信をしながら人が集まる場所を作りたいと言う様なことが、女性の社員から声が上がって。じゃぁそれやってみたらと言うことでやっているのが今の店ですね。
【ARICで仕事ができる?】
安)実際その機械を、例えばアイデアを持ってきた人が作ってくださいと言うパタンでもOK?
吉)ええ。うちでは使えるミシンがありますから、大体今もやっていますけれども、若いデザイナーがこういうものを作りたいんだけどって話があって。じゃあ、まず絵を書いてもらって。かなりこだわりがありますけれどもうちでサンプル作って、これでどうですかと。
物が意外と割高にはなるけれども、ニュアンスに合わせて作っているものだから、やっぱり30個とか50個とか。小ロットでやっています。
安)例えば大阪とか神戸とかで、デザイナーとかプロダクトデザイナーとしての経験を積んでから、例えばUターンで戻ってきたとして製造をやってくださいと言う事はできるんですか?
吉)そうですね、それはできます。恐らく自分で何か始めようとした場合、この業界にいたらよくわかるんですけれども、どこかに頼むか、あるいは自分でやるって言ってもミシン一台二台で自分でコツコツ作る人もいます。それは立派だと思いますけれども、大抵どっかで注文取ってきてやろうとした時にどこで作ろうかなとなる。だからその時にね、ここだと機械はある、使える人間もいる、教えてくれる人もいる。そういう環境がありますから、僕はやっぱりやりたい人がそういう形で何かしらを作っていこうと言うのだったら、それが1番良いのではないかと思いますね。
安)例えばなんですけれども、アイデアもあって自分が作りたいって言う人が機械だけ貸してもらうとか?
吉)それもできます。まぁだからまた細かくね。全くタダと言うわけにはいきません。どうするかは決めていません。今やってみてどんなもんかと。だけれども、そんなにうちはそれで儲けようと言うよりも何かこの場所を生かしたいだけだから。だからうち自身も、だんだん人数も減りましたけれども自分たちで減った分は自分たちで作っていく。それで新しく来た人も機械の使用料とか電気代とか発生しますから、そういったものもできるし。
安)まぁじゃぁその花形を作ったりとかするよりも、データーで残すからコストも少なくできるということですね。本当いいですね。
吉)だからそういう風に、僕は中国から日本に来る時にそればっかり考えていましたからね。かなりそちらの方で金をかけたと思います。
【どんな人と仕事がしたい?】
吉)ただこのコロナで本当に大変で先がはっきり見えないんですけれども、やっぱり今までとは違った新しいことをしないと。新しい事というか違った方法じゃないと、やっぱりやっていけないだろうなと思いますね。
安)都市部でデザイナーさんとかで活躍されていて、こっちに来られると製造の現場の仕事しかないって思っている方も多い結構いらっしゃると思うんですけれども、デザイナーとして来て要は製造は任せてデザイナーとして、このままここで仕事するって言うことも全然できると言う事ですね?
吉)寧ろ今うち営業がいて。今までの営業っていうのはどちらかと言うとOEMの注文をとってくる営業だったんですね。だから向こうのOEMが出すところが有名セレクトショップであったとしても、今もうショッピングセンターから在庫が余っている。新規に考えるところじゃなくて、今の在庫をどうするのかで精一杯なんですよね。注文がまず出ない。それよりも全く違うことを。新しい需要のあるところを開拓できて、そこでデザインできる人がいたら十分僕はやっていけるなと。是非そういうなんで、デザインもそうですし、あるいは自分が作られてもいいし、ここを活用して頂きたい。
安)なるほどそういうことなのですね。ありがとうございます。
本日は、ARICさんの社長にお話をお伺いさせていただきました。例えばですけれども、服飾・革製品もそうなんですけれども、何か自分のアイデアで物づくりをしたい。例えば丹波市に来て、移住してきてものづくりをしたいんだけれども自分でやるところまでは大変だとか、設備を揃えるのは当面先の話かなと言う方は、一度ARICさんに相談してもらえると面白い話ができるかもしれませんので。もちろんこの動画を見てたんばの仕事に相談していただいても構いませんし、ARICさんの会社の方にご相談いただいても大丈夫だと思います。では、本日はどうもありがとうございました。