【社長対談Movie#9】循環型農業を目指す養鶏農家~芦田ポートリー~<農業>
- 2021/1/2
- 短期求人

安)あのヤギは何のために飼っているんですか?
芦)ヤギはここ昔何もなかってん。ほんで、こんだけの端から端までの面積を草刈りめんどいからヤギ飼ったら1年間でちょうど草刈れると。
安)なるほど草刈りのやつなんですね。
たんばの仕事、ローカルキャリアオンライン。本日は平飼いの卵農家さんで、この丹波市の地で育った牛乳と卵を使ってプリンを製造しておられる、芦田ポートリーさんの芦田社長にお話を伺いに来ました。今日はよろしくお願い致します。
芦田ポートリーさんは卵を売るんだけれども野菜も作って、鶏の餌にも余りを使って鶏糞が出てそれが野菜の肥料にもなるしと言うことですね。
芦)鶏糞は世間でどう使うかというところが問題で、発酵させるにも技術はいるし、それなりに。昔の人は生糞を入れて、発酵する時に田植えをして稲がこけたことがあるとか言うアホな話もあるわけや。
安)何かでも結構よくありますけれども、鶏が動けないようにして。
芦)それはコストダウンを図ったから、世間の卵の相場が安く…。
安)それはそれで企業努力だけれども。
【養鶏業について】
安)なんで平飼いを選んだとかってあるんですか?
芦)卵だけみるんやったらゲージで買って餌と卵との交換とかで考えたらいいんだけれども、平飼いは鶏として羽ばたいたり飛んだりするところも鶏の特徴やからそれを殺すこともなく極力鳥らしい形でというのでここだけを飼いにしている。
安)顔の見えるブランド化というイメージで平飼いを選んだとかは?
芦)というか、まぁここに建てて、プリンの原料は卵と牛乳と砂糖とバニラビーンズやから原料どれって言われたら、ここ買いに来てくれたらこれって言うと済むから。牛はここの高速の向こうに居るし。
安)じゃぁそのプリンのための?
芦)そうそう加工品は全部これ。
安)そういうことですね。卵と丹波乳業さんの牛乳でできているということで。
芦)そう。ちょうどノンホモの生産者が川の向こうにいる。非常に都合の良いところでね。
【ノンホモ牛乳】
芦)ノンホモは殺菌方法とは違う。低温殺菌は低温で殺菌するだけのことであって、ノンホモは原乳の中に脂分とタンパク質があるから、それを均一化するのがホモジナイズ。ホモジナイズをしないからノンホモ。高温殺菌でもノンホモをやめようと思ったらやめれる。だから原乳に近い牛乳やな。加熱殺菌を極力控えた牛乳。
安)卵も自然に近い形で作っていて、そういう卵の作り方をしていてプリンに素材として使っていると思うんですけれども、実際に味の違いとかってどこに出るんですか?
芦)プリンの?加工品って簡単に言ったら牛乳と卵と砂糖が混ざったお母さんの味と言うところがあるんやろうけれども、料理やから化け学の世界に入っていく訳であって。どの温度帯で何をどうこうしたらどうなるっていうのが分かってくると。その中でその原材料に拘っていかなあかんということで、うちは平飼いで鶏が羽を広げて飛ぶような鶏が産んだ卵と牛乳に関しては原乳に近い丹波乳業の低温殺菌ノンホモ牛乳を使わせてもらってそれでプリンを作っていくと。農家の顔が見えるということで広がっていくというか。
安)本当に、牛にしても鶏にしてもなんですけれども、ここで育ったものを食べてそれが糞として出てそれがまた野菜の肥料になってそれをまた食べてという循環ですよね。
芦)それを今度組織的というか縦割りでやっていきたいなというのがあって。卵は卵で販売。一部プリンとかスイーツの方とかにしていって、付いて回る鶏糞とかを地元還元してこうしゅう農家(5:00)というか野菜作りの方へ進めていきたいなというものがありますね。
安)農業のほうも広げていくんですか?
芦)そうそう。農業と言っても養鶏業が農業の中の一部としたら、そういうワールドになってまうんやけれども。
安)プリン以外とかでも何か考えていることとかってあるんですか?
【プリンの他にやりたいこと】
芦)いろんな絡みがあって、はっきり言ってスイーツのアイテムが分からんと言うのが1つあるんだけれども、プリンとかシフォンケーキとか。うちがゼロからかマイナスからかスタートしていく中でちょっと伸びたというのが、消費者団体とかとの取引があったから、そことの卸売関係の量で数が増えてきたり、その辺で流通ができるもの。あまりデコレーションしたものとかではなしに、同じスイーツを作ったとしてもシフォンケーキで冷凍もできて買ってもらえるものをスタートしたさかいに。そこから今度直売するなら、デコレーションするかチョコレートをちょっと入れてみようかとか、そんな風になっていくんかなぁと思いますけれどもね。
安)なるほど。今って鶏の種類は何種類位ですか?
芦)岡崎おうはんとこないだまでボリスという鶏がおったけれども、それがもみじという鶏に変わって、両方とも国産の鶏で。ここもそういう風に進めていきたいなと。
安)ちなみにプリンにするには、どっちの卵がいいんですか?
芦)どっちもそんなに変わらへんと思う。ただ、特性としてはどこかにあるんかもしれへんけれども、餌の中身とか鶏の道理にもよるさかいに。
安)平飼いの卵から卵プリンの話をさせてもらって、今後こんなことやってみたいなとかをもし持っていたら教えてください。
【今後の展望は?】
芦)今から加工品を充実させるとかいうところと、さっきみたいな卸売は大事にしながら買いに来てもらったら買いやすいような直売所が作れたらいいかなと。まぁ、最終的にはもうちょっと大きくしたらええんやけれども、あとは自分のところの堆肥を使った米作り・野菜作りをもうちょっとしてみたいしてみたいなという風には思いますね。
安)前言っていた白いオムライスの話は?
芦)白いオムライスですか。白いオムライスをするとなると、今度さっき言うた中で鶏があって卵があってスイーツがあって鶏糞があってというところで、鶏の餌の話になってくるんやけども。餌をさっき言った自分のところで鶏用の餌を作って、米を作って配合してやっていくと白い黄身の卵ができるから。
安)米を食べさせると?
芦)そう、色素を抜いた餌をやると黄身が白くなるから。それは、オムライス用で10匹か20匹飼うとか。それはいろんなやり方があると思うんだけれども、そうすると可能になってきます。
安)そしたらオムライスのお店をやっても?
芦)誰が巻くかは知らんけど笑
【求人について】
安)実際芦田ポートリーさんで働く人が来たとしたら業務内容とかはどんな感じになるんですか?
業務内容として、卵の全体的な事は知ってもらわなあかんけれども、さっき言ったような耕種農家の部分。米と野菜の部分を強化したいということがあるさかいに、そちらのほうに従事できる人がいればいいなぁと。
安)それは鶏の餌にする?
芦)いや、日常の野菜の分と米の分。同じ野菜と米は同じ田んぼでできるとしても、道具が違うさかいに米は米の機械があるさかいに。野菜の方が機械はそんなにいらんので手作業が多くなってくるので。
安)野菜で例えば白菜を作った時に、捨てる部分を鶏にあげたりとか、そういうのは?
芦)そういうのは、絶対的にありますね。
安)それも安全で良いですよね。
芦)天然のビタミンCを摂ると味って変わってくるから。
【ここで芦田ポートリーさんのプリンを試食できることに!】
【最後に】
安)美味しいプリンありがとうございました。
たんばの仕事ローカルキャリアオンライン。本日は芦田ポートリーの芦田社長にお時間いただきました。ありがとうございます。
素材から拘って鶏を育てて、自然のままの状態で美味しい素材でプリンを作っていく。そこから出たものも畑に還元して、自然のサイクルでものづくりをされている芦田ポートリーさんですので、プリンも美味しいので、もしよかったら鶏舎のあるところまで買いに来ることもできますので、遊びに来て頂けたらと思います。今日はありがとうございました。
芦)ありがとうございました。