創業から50年。“超”がつくお人よしが始めた町の重機屋さん~株式会社播丹土鉱機~<建設業>

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いざって時に誰でもできるものではない“修理”。丹波市の南部に位置する山南町南中に、重機の修理をメインに行っている事業者があります。今回はそんな株式会社播丹土鉱機にお話を聞きに行ってきました。

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・困っている人を助けたい気持ちから始まった重機屋さん

・重機がある限り絶対になくならない修理の需要

・“好きこそ物の上手なれ”~人助けに燃えられる人は大歓迎
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今回お話をお伺いしたのは、創業者の奥様である代表取締役の持留道子さんです。


困っている人を助けたい気持ちから始まった重機屋さん


はじめに会社概要を教えてください。

重機の修理がメインですね。他にレンタル、販売もやっています。
以前は貿易とかオークションに出したりしてましたが、単独ですることはなかったんですよ。貿易してる人を雇って、うちから直接積み込んでそのまま海外へ販売もしてたことがありました。

創業はいつからでしょう?

創業は1970年4月ですね。株式会社になったのは2008年6月からです。

主人である創業者の持留重幸は元々鹿児島県出身で、若い時に集団就職で丹波市にきたそうです。丹波市に来るまでは割とあちこちを転々としていたそうで、三井造船にいってたり、京都で仕事をしてたり。最終的には重機の仕事に携わって、丹波市にきて。最初は何人かグループで仕事してたみたいです。

集団就職の時期といえば、戦後の国全体でとっても大変な時期だったんじゃないかと想像しますが。

主人は戦前の1941年生まれで、母親を助けないとっていうので食べていく為に山でイモの蔓取ってきたり、父親も早くに亡くしてはったから、履いていく靴もなかったとか。それで最終学歴も中卒。そういう時代だったんだなと。みんなが貧しい時代で、こっちに来てからも随分苦労したと聞いています。



どういうところをきっかけとして今の事業を始められたんでしょう?

こっちに来た当初はほんと文字通りの裸一貫で来たので、商売を始めるにも金融機関となかなかお付き合いができなかったみたいでした。なので、今事務所前の駐車場になってるところに中古の家を買って、それから畑を借りたり、スクラップを集めてくるところから始めたという話でした。一人でここまでやって、苦労されていたと思います。苦労したと思うけど、それに付いてる人も大変苦労しました(笑)

一同(笑)

道子社長は社長になる前から事業に関わってらっしゃったんですか?

そうです。2013年に主人が亡くなってからもう8年切り盛りしてますが、仕事自体は最初からずっと一緒にやってきましたので、特段慌てることはなかったです。

その当時で他の従業員に社長を任せるという選択肢は、ちょっと難しかったですね。資本金のこととか、昔からお金のことは自分が管理してましたし、全部分かる人が他にいなかったので。機械買い付けにいくのもお金どこかから借りなあかんとなっても、どこからどうやって借りたらええのかとか、従業員の中で分かってる人もいなかったし。



創業当時から今までと考えれば、色んな変化があったんだろうなと想像します。

昔はそれこそパソコンがなかった時代で、三日三晩徹夜で請求書つくったりしてたこともありましたね。集金に行ったり、主人が出張で修理する場合なんかには私もついて行って一緒に作業を手伝ってました。機械の買い付けとかにも一緒に行って携わってました。12月31日まで集金かねてお客さん周りとかしてましたね。主人が行った先で飲んだり食ったりするから私は運転手でした(笑)

一同(笑)

重幸さんはとても豪快で優しい人柄だったと記憶しています。

そうそう、お願いされたら断らへん人やったから。お人よしやったねえ。村でも困ってたら『ほな機械つかったらええがな』ゆうて貸したりね。ここの事業も、そのお人よしさで、人から頼まれて始めたんじゃないかと思います。

僕も以前、台風で屋根吹っ飛んだ時にユンボお借りしましたね。

昔、主人が知り合いから『ちょっと畑するんやけど、あんたんとこ管理機あったなあ』と言われて、ほぼ新品のやつを倉庫に置いててそれを貸して、そのままなんてこともあったり。お人よしにも程がありますよねほんと。

主人は田んぼも好きやったんですよ。自分としては従業員に任せて他のことしたいと思ってたんでしょうね。機械で売ったり買ったりしてね、従業員の給料だけ稼いだら自分はもう他の田んぼ行ったり、人と話すのが好きやったって感じでしたね。


重機がある限り絶対になくならない修理の需要


現在取引のあるお客様はどの辺が多いですか?

播丹土鉱機は名前の由来通り、播州と丹波。最初から播州方面も含んでいて、多可町とか西脇市、丹波市はもちろん、加東市、京都府の丹波寄りのところ、姫路や加古川とかですね。あんまり遠くなり過ぎると、機械を自分でうちに入れてもらって、ここで修理して、取りに来てもらったりすることもあります。

事務所がある山南地域ってやっぱり生活習慣も播州寄りですもんね。

合併前の郡だった時は本当そんな感じでしたね。西脇方面とも付き合いが多いです。

お客様は法人の方が多いですか?

8割程が株式会社なんかの法人ですね。法人は重機のメーカーさんもいて、メーカーさんの拠点と現場が離れている場合に、現場近くで修理してくれる方が有難いって場合に使ってもらっています。個人は少な目ですが、農業してる人とか、個人で水道屋さんしてはったりする場合に、「ちょっと小さいの貸して」とか。それで「修理してくれへんか」とかですね。



農業機械なおしてくれとか言われないんですか?

たまに言われます。でもうちは農業機械は扱ってないんですよね、あくまでも重機専門です。似たような仕組みだったりするんですけど、やっぱり違うところもあるので。

レンタル、販売、修理と色々されてて、仕事的に一番多いのはなんですか?

今はやっぱり修理ですね。レンタルやリース、販売はメーカーさんもされていますし。修理というのは不思議なもので、修理できる人からしたらなんでも簡単に直しますが、修理できない人からするとハードルが高く感じるんですね。重機がある限り、修理の需要はなくならないと思います。

修理の依頼は、メーカーさんからも来ることがあります。拠点と現場まで距離がある場合に、それなら現場近くで直してもらう方がいいということで。

高度経済成長期あたりは、工事の需要に対して重機の供給が追い付いてなかった時代でしたので、その時はレンタルがよく出てました。でも、時代は変わりましたね。

確かに。ハードル高いですね修理は。できる気がしない・・・

部品も値段から品質から、ピンからキリまでありますし。ワッシャーとか小さいものはともかく、エンジンの載せ替えとかになってくると、私もよくわかりません(笑)

重機って、災害時とかにはほんと重宝されるイメージありますし、平常時もずっと一定の需要がある気がします。

大きな災害があったりするとレンタルもよく出ますが、平常時はそうでもないのであまり大きい重機を置いてても今度は錆びてきたりしますし、バランスが難しいところです。

貸す場合は、メーカーさんは基本的に一見さんには貸さないみたいですが、うちは状況を見て貸したりします。支払いを滞らせる場合なんかは話が別ですけど。知り合いの紹介とかなら貸しますね。

ただ、貸すのにその人が水道工事で使うとか、工事で使う場合は検査済のマークが必要なんですね。その為の検査をするには建設機械整備の2級建設機械整備技能士という免許が2人以上いるんです。免許の取得は学科と実技があって、実技には実務経験が2年以上必要だったりします。

なるほど。一般自動車の整備と車検の関係みたいな感じですね。

そうですね。この業界に携わってる人は大体免許もってると思うんですけど。全くの初めての人は一から覚えてもらう必要がありますね。知識と、経験と。でも、1から10まで教えてくれる教習センターがあったりしますし、やる気さえあればほとんどの人にも手が届く範疇だと思います。

よく言われてる話で、昔は講習に行っただけで免許もらってた時代がありまして。主人も字の読み書きができない人やって、どないして免許とったんか聞いたら、『鉛筆転がしてとったんや』とかゆうてました。そんなわけないやろってね(笑)時代と共に、年々しっかりしたものになってきましたね。

一同(笑)

まあでも、フォークリフトとかの重機は危険度合いが高いですし、免許取得とかもだいぶ厳しくきっちりしてきたんでしょうね。

そうそう、田んぼとかね、勾配きついところとかで主人もひっくり返ったことがあったり。なんぼ慣れた人でも、ちょっとした横着で事故したりしますんでね。今はガードがついたものがあったり、安全面は大分進みましたよ。


“好きこそ物の上手なれ”~人助けに燃えられる人は大歓迎


修理すること自体には、何か免許はいるんでしょうか?

そもそも、やっぱり機械の運転ができないといけませんね。動かしながら具合をみないといけないでしょう?「オイル漏れするんやけど~」って運ばれてきたら、実際に動かしながらその状態をみて、そのオイルがどこからどこに流れてとか、やっぱりその機械を知っとかないとできないかなと。

ホースも一本だけじゃないし、オイルもエンジンオイルやら色々ありますんでね。名称とかそういうのも覚えてもらわなあかんし、こういう修理の場合はこの工具を使うとかね。こういう場面ではこういうところに気をつけておかないとケガするとか。そういうことも教えていかないといけないし。

覚えないといけないことが多そうですね。

そうですね、全くの素人さんは結構大変かも。そういう高校の学科を出てるか、似たような業界にいた人の方が馴染みが早いでしょうね。やっぱり、世の中全体的に修理できる人は少ないです。

でも、修理できる人も最初は初心者から始まって、今までの人もほとんどそうです。一から学んでいってるんで。最初は変な苦手意識を持たずにやってみることが大事でしょうね。最初は大変でしょうが、修理できるということは、物を一から作れると言っても過言ではないと思うんですよ。なので、色んな知識、技術を身につけたい人にはぴったりですね。



子供とか特に、重機とかいわゆる“働く車”への憧れがあったりしますね。

事務所に時々、おじいさんが小さい子連れて見にくることがあったりします。私もあれこれ乗れたらすごいなあとか思いますもんね。最近では女の人でもユンボとかダンプを運転するオペレーターの人が増えてきていて、すごいなあと思いますね。

どういう人がこの業界に向いてるんでしょうね?

とにかく重機、機械が好きで、いじるのが面白いと思える人なんでしょうね。修理が好きな人。“好きこそ物の上手なれ”という言葉通りなんじゃないかなと思います。機械が好き、人が好き、人助けが好き。どれでもいいと思うんですよ。

あと、私自身は“働く人に任せる”っていう方針なので、あーだこーだと言われるのが嫌いな人にはいいと思いますね。自由に自分のペースで黙々とやれるのが好きな人には適した職場環境なんじゃないかなと。



この仕事のやりがいはどういったところにあると感じてらっしゃいますか?

お客様がうちに依頼してくれる時というのは、「自分ではどうにもならない、直せない」という時なので、必然的に有難みを感じていただきやすい業界なんじゃないかと思いますね。なので、重機を修理して、動くようになればやっぱうれしいですよ。お客様だけじゃなく、こちらも。「ちゃんと直せた」と、自信に繋がりますし。

修理する時、慣れてる人は新聞紙広げて順番に外して並べていって、間違えが無いようにね。外すのは簡単なんやけど、順番覚えとかないといけない。部品に表と裏があったりするしね。修理出来て、色もきれいに塗れて、明日これがでていくと思ったら、やっぱりうれしいですよ。

ただ、覚えるまで、出来るようになるまでは一定の根気もいるし、油で汚れるし。それが苦になるより、人を助けて喜んでもらえることに燃えられる人にはいい仕事だと思いますね。



なるほど、よく分かりました。では最後に、今後この会社をどんな会社にしていきたいですか?

とにかく、従業員が楽しく気持ちよく働ける会社であってほしいなと思っています。自由に、好きなことをしてもらうようにしたいですね。社長が常にそばにおって、口出しするのは仕事しにくいと思うんですよ。なのでその分、一つ一つを責任もってやってもらえたら一番です。

この業界は人に紐づいてるので、何でも機械化できる業界でもないからこそ、人が大事。なので、ここで働く人がどれだけ気持ちよく働けているかが、結局めぐり巡ってそれがお客様の為になると感じています。

同じような業界出身の人や2級建設機械整備技能士の資格をもってるベテランさんはもちろん大歓迎ですが、困ってる人を助けたいっていう気概をもってきてくれる新人さんは一からちゃんと教えて、一緒に会社を支えていってくれれば嬉しいですね。

 
人を大事にしたいという思いは、インタビュー中にも終始感じ取れたぐらい、真摯に考えていらっしゃる印象を受けました。記事を読んで少しでも関心を持てた方は是非、問い合わせてみてください。


《フルタイム職員募集詳細》

求人番号 28130-2520411
求人情報の種類 フルタイム
事業所名 株式会社 播丹土鉱機
代表者名 代表取締役 持留 道子
所在地 〒669-3146 兵庫県丹波市山南町南中125-6
職種 建設機械修理工員
※普通自動車運転免許必須(AT限定不可)
雇用形態 正社員
年齢 59歳以下
就業時間 08:00~17:00 時間外労働あり(月平均5時間)
休憩時間90分 (年間休日数 91日)
賃金 月額 180,000円~200,000円
(試用期間3カ月。試用期間中は職務手当10,000円なし)
就業場所 〒669-3146 兵庫県丹波市山南町南中125-6
福利厚生 通勤手当:実費支給(上限月額10,000円)
加入保険:雇用 労災 健康 厚生
退職金共済加入、退職金制度あり(勤続5年以上)

※この求人情報は、ハローワークが受理した求人票から、その一部を抜粋して掲載しています。さらに詳しい情報はハローワーク求人情報をご覧ください。

※内容は、掲載時から変更になっている場合がございます、詳しくはお問い合わせください。

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